「かわいい…。」

たまたま見たUFOキャッチャーに、
ウサギのストラップがあった。

一回やってみたけど、私には取れそうにない…。

残念だけど、諦めて水月のところに行った。

「あ!この前の!」

「げっ…」

水月は、男の子と話していた。
前に水月と遊びに行った時、
男の子が走り回ってたので注意したら「おばさん」と言われたと怒っていた。

その時はトイレにいて見てないからわからないけど…その男の子なのかな。

「げっ、って何?ん?」

水月、ちょっと大人げない…。

私は苦笑した。

「海ちゃん。」

振り向くと陸先輩がいた。

「手を出して?」

「…?はい。」

言われるままに手を差し出す。

「…わぁ!先輩これって!」

手に乗せられたのは、さっき諦めたウサギのストラップだった。

しかも色違いで4つあった。

「さっき、やってたでしょ?だから欲しいのかなって思って。
色分からなかったから4種類とったけど、とりあえずどの色がいい?」

陸先輩は笑って聞いてきた。