「あれ、海ちゃん?」

「あ、先輩!こんにちは!」


声がする方を振り返ると、
後ろには陸先輩がいた。

「こんにちは。
で、何してるのかな?」

「四つ葉のクローバーを久しぶりに探してたんです。
なんだか懐かしいなって思ったので…。」

「そっか…手伝おうか?」

「いや、先輩にそんなことは…!」

「遠慮しないでいいよ。」

陸先輩は笑って横に並んだ。

「…そう言えば、海ちゃんのキーホルダーも四つ葉の形だね。」

「はい。」

私は先輩にキーホルダーを見せた。

「おー、こうやって見ると空が映るな。」

私は固まった。

『空が映る』

「…。」

「海ちゃん…?」

「!」

ボーっとし過ぎたせいか、陸先輩が心配そうに見ていた。