「あ!私は海の友達の水月です。」

陸先輩の私服姿もかっこいいなぁ…なんて呑気に思っていたら、水月は自分で自己紹介をした。

「水月ちゃんか、よろしくね。」

陸先輩も水月に挨拶する。

「はい!」

「元気だね。」

陸先輩は水月に向かって微笑んだ。

「あっ、そろそろ行こうか。
こっちだよ。」

そう言って陸先輩は私達を案内した。

少し歩くと、綺麗な家が見えてきた。

「ここが俺の家だよ。」

陸先輩の家は周りよりも一回り大きくて立派だった。

庭に薔薇が沢山咲いている。

「綺麗…。」

私は思わず呟いた。

まさに現代の王子様の家って感じかな。

水月の念願だったお家拝見、
水月はどう思ったのかな?

そう思って水月を見た。

水月は綺麗な薔薇をジッと見ていた。