「まあ、安心して。
椿さんには何もしないよ。」

「そう…。」

多分、椿さんが駄目なことした時は例外だろうな…。

「それより、あたしが面白がってた意味、やっと分かったでしょ?」

「うん。
同一人物だからでしょ?」

「その通り。
海は凄いね。
また同じ人を好きになったんだもん。」

「凄いのかなぁ…。」

「うん。
凄いというか、
もう、それが運命だったんじゃない?」

運命…。

「そうかな?」

「この地域だけで何人男子がいると思っているの?
そうに決まってるよ。」

…そうかも。

「そうだったら嬉しいな。」

偶然や奇跡じゃなくて、
これが運命なら。

確実なものみたいで嬉しい。

そう思って、思わず笑顔になった。