「へぇー…。」

「何か興味なさそうね。
ちなみに名前は松本空だって。」

「………えっ!」

松本空!?

「え?名前は聞いたことあったの?」

「うーん…。」

「どうしたの?何かあったの?」

「…ううん。何もないよ。」

「…ふぅん。」

水月は不思議そうにしている。

特に深い意味は無いし、
その人とも本当に何もない。

ただ、ちょっと気になっただけ。

空先輩、かぁ…。

私は窓の近くに行って、返してもらったばかりのキーホルダーをかざして空をみた。

きっと後ろで水月からは、
またやってる…っていう目で見られていると思う。

切り取った空は、
朝と変わらない綺麗な色だった。