「そうだ、海、聞いてもいい?」

「何を?」

声を少し小さくする。

「海の…初恋の人の話。」

「!」

「陸先輩が海の初恋の人の名前だけ、予想ついたらしくて、教えてくれたの。」

内緒話のように耳元で予想の名前を言う。

「『…』…合ってる?」

「…え!?合ってる…なんで?」

ビンゴ♪

海の初恋の子の名前は…。

…やっぱり『空』だった。

「空が見えるキーホルダーだから、まず空かな?だってさ。ほぼ勘じゃない?」

私は少し前考えた言葉を使った。