「…信じられない、面影どこだよ!
何の確認かって?
絶対言わない!はぁ…もう!」

帰る!と言って、陸は去った。

…意味がわからない。

陸が出ていった扉をチラッと見てから、星の砂へと視線を戻す。

多分、今日は北野からの手紙があるだろう。
そして、内容も大体想像がつく。

「『海ちゃん』…か。」

陸がそう呼んだのを思い出した。

北野は、あの子と同じ名前だったんだな…。

キーホルダーをしまい、本をまた読み始めたのだった…。