ふと椿さんを思い出す。

あれからあの場所には行ってないし、椿さんとも会ってない。

椿さんにも、後で報告しないとね。

…それと、やっぱり少し気になるから、水月のことも話してみようかな。

そう思って次の日、私はあの場所に向かった。

椿の木には、手紙がついていた。

『寒くなったから、ここにはいない。また北野が来るかもしれないと思ってこの手紙をつけた。話したいことは手紙に書いて結び付けておくといい。毎日、帰る直前に確認する。』

…初めて名前が書かれていた。

ちょっと親近感…?

私は嬉しくなった。