「海は先輩のことをまだ友達とか先輩だと思ってる気がします。あたし、海が断る前に陸先輩を凄い好きになるよう手伝いますよ。」

少し驚いた先輩に、あたしは言葉を続ける。

このままだとフラれるかもなんて、先輩には悪いこと言っているのは分かっている。

「仲間はずれは嫌いなんです。あたしは応援します。いつもの三人なんだから、頼ってくださいよ先輩。」

仲間はずれが嫌なのも、
頼って欲しいのも本当だった。

「じゃあ、頼む。」

ズキッ。

…あたしは大丈夫。
これ位、海に比べたら、
たいしたことじゃない。

海は虐められている時にあたしに絶交だと言われたんだから。