「水月ちゃん、呼んでくれるかな?」

陸先輩の声だから、すぐに気づいた。

「わっ、り、陸先輩!」

クラスの子は凄い勢いであたしのところに来た。

やっぱ、先輩は他の子には王子様キャラなんだな…と思うとちょっと嬉しい。

…ダメだなぁ、あたし。
気を引き締めてから、先輩のところに行く。

どうせ、海に会いに来たんだから。

「先輩、どうしたんですか?
海は休みですよ。」

昨日は来てたけど。

「今日会いに来たのは水月ちゃんだよ。」

「あたし…ですか?」

あれ…予想外。

「ちょっとついてきて…」

「はい…」

一体なんだろう…?