毎朝のる電車。



私はいつも始発にのるから周りは知らない人ばかり。




でも、一週間前からよく知るあの人と乗り合わせるようになった。




「桜木(さくらぎ)は毎朝はえーな」




「先生こそ」




私たちの高校の先生である松山 雄大(まつやま ゆうだい)は大学卒業3年目という若さで私たちの担任をもってる。





「車壊れちゃったからな。始発じゃなきゃまにあわねーし。桜木は何でこんなに早いの?」





「誰かさんに学級委員長にされたから」





「・・・・・。すみません」




「車壊れたのは罰があたったんだね」




「その通りです」




『次はー南野駅―南野駅ー』




私たちが降りる駅まであと二駅。




何でこんなに近いんだろう・・・・。




「そういえば、桜木って中津(なかつ)と付き合ってんの?」