奥の方から聞こえてきた声。





 いつも黒川って呼んでるのに…。





「…ちょ、俺ここ無理…ニンニクくせぇ…」




 そう言って口を押さえて出て行ってしまった海斗君。







「黒川ですけど……」

「もっと奥の方までおいで」

「…はい」





 床を少し鳴らしながら歩いて行くと先生の姿が見えた。





「美梨亜ちゃんだぁ」

「……はい…」

「逆らわず僕のいうこと聞きなよ~」

「え…」




 そう言うと内ポケットから何枚もの写真を取り出した。





「何…これ…」





 バラバラッと机にばらまかれたのは私の着替えている写真。