吸血男子

 あいつはマジで危ないかもしれない。



 俺は急いで保健室に戻って寝ている美梨亜に『禁』の魔法をかけた。




 これは一部の人間だけ近づけなくなる。




 ただ俺の体力が尽きたら終わりだ。




 この『禁』は普通に過ごすだけでも体力をずっと全力で走っているように削られていく。




 だから美梨亜には絶対言わない。





 あいつが留学するまでの間だ。





 近づこうとすると吹き飛び、必ず1か所出血する。




 俺は西野に対しての禁をかけた。




「もう…大丈夫だからな」



 一度『禁』を解いてしまうと1週間は使えないから家でも俺と一緒にいる時も解けれない。



「役立たずでごめんな…」




 そう言って再び教室に戻った。