吸血男子

 そのまま3日くらい過ぎた。



 収まるどころか日々エスカレートしていく嫌がらせに何も言えず、誰にも相談できていない私は精神的にも限界。



 とうとう、呼び出された。




 言われた通り、お昼休みに体育館裏に行く。





「あ、先輩~」



 よりによって後輩。


 ニコニコと笑ってる4人の後輩。



「先輩って陸先輩か海斗先輩のどっちが本命なんですかぁ?」

「…海斗君だけど」



 少しびくつきながらも会話を成り立たせる。




「陸先輩がかわいそうだと思わないんですかぁ?」

「どうして?」

「クリスマスは陸先輩と過ごしたんですよね?」

「海斗君よ」

「まさかの嘘ですか~。だから嘘つき女って言う噂が広まるんですよ」



 本当のことだもん。



「あのね!!」


 大きな声で海斗君が本命だと言おうとする。



 同時に上から水が降ってきた。


「え!?」



 上を見ると屋上に数人の女子が見える。