「悩みありっすか?」


 隣を歩いてた海斗君がひょこっと私の目の前に顔だけだした。



「ないですよ~」

「そか」




 私の髪をクシャっとした海斗君は笑った。



「いつでも言えよ?」

「うん!」




 

 *次の日*


「美梨亜と海斗、おはよ」



 後ろから陸君が走ってきた。
 



「え。もう陸が登校する時間か!? やっべ、遅刻するじゃん」


「うるせぇよ。普通の時間だっつの」
 


 学校に行くとちらちらと視線が送られる。




「なんか見られてない?」

「そうか?」

「別にだけど…?」





 そうかな…。




 嫌な目で見られてる気がする。