「体育館行こッ」


 ベルが鳴ってゾロゾロと生徒が体育館に行き始めた。



 私も雪乃と向かった。




「うー…寒いねぇ…」

「だねって言いたいけど、雪女は全然平気なんだよね」

「あ、そっか…ズルいです」



 体育館も思った通り寒かった。




 理事長の罰ゲームみたいに長い話しが終わって海斗君が全校生徒の前に立つと、女生徒から黄色い悲鳴が上がった。


「相変わらずすごい人気…」



 年が明けても変わってない。




 朝とは大違いにニコニコしてる海斗君。





 バチッと視線が合うとさっきよりも笑顔になる。





「きゃーっ…今、こっち見て笑ったよ!」

「私を見たんだわ!」

 

 前に座ってる後輩たちが騒いでる。




「違うって…ほら、後ろ見て…。黒川先輩よ」

「付き合ってるって本当なの? あれは何か罰ゲームかと思ってた」




 前の集会で海斗君が全校生徒の前で言っちゃった宣言。




 信じてない人もいるらしい。