吸血男子

「それより…その背中1度お義父さんに相談した方がいいんじゃないかな?」



 俺の胸の中で不安そうな顔で言った。



「じゃあ明日行ってくる。休みだし」

「わかった。私も一緒に行くね」

「…あぁ」



 正直、美梨亜には来てほしくない。





 本能的に何が起こるか分かってる気がしたから。








 次の日、一時的に作れる通り道を使って魔界の俺の家に2人で行った。




「おかえりー♪」




 相変わらずなお袋を避けて親父のところへ向かった。




「事情は昨日見てたよ」

「そっか」

「見せて」

「あぁ」



 俺はTシャツを脱いで親父に背中を見せた。




「はー…またこりゃ派手な紋章だな」

「消せる? 体育の時とか隠すの必死なんだけど」

「これは消さないと危ないな。いつ本当の力が出るかわからない。美梨亜ちゃんに被害が及ぶと大変だしな…」




 当たり前だっつの。



 美梨亜には絶対危険な目に遭わせない。