吸血男子

「背中痛くて…ッ…」



 心配かけたくなかったのにな。




「見せて!!」




 俺を180度回転させて来ていたTシャツを捲りあげる。




「きゃっ」

「…ッ。痣みたいなのあるだろ…?」

「こ…これって……」

「病院行ったけど何かわかんなかったッ…い…」




 少し美梨亜の顔色の窺うと口元を押さえて唖然としている。




「これ…まさか。そんなわけないよね…?」




 何か知ってるのか?



「どうした…?」

「小学校の時本で見たことある…。これ、魔界を治める魔王…の紋章に似てる…」

「……え?」

「血…つながってないよね…?」




 魔王の…紋章…?



 家に帰ってもう1度鏡を見ると病院で見せたときより大きく、何かの形に見える。



 魔法陣のような何か。