吸血男子

 シャワーを浴びて風呂から出ると美梨亜が夕食の用意をしてた。



「おかえり」

 俺がそう言うと、ビクッと肩を上げてこっちを見た。



「た、ただいま…もうすぐ夕食できるよ」

「? あぁ」


 なんで焦ってんの…?




 いつも2人でワイワイ食べるはずの飯も今日は静か。




「美梨亜どうした…?」

「なんでもないよ」




 なんでもないことねぇだろ。




「何か悩んでる?」

「…何も」




 いや、明らかにおかしいだろ。



「何かあるなら話せよ?」

「…」

「美梨亜―…頼むから話して」

「なんでもないっていってるでしょ!」



 なんでキレてんの。