「いッ……」



 急に背中走った痛み。



 何だ……?





 美梨亜を起こさないようにベッドを出て、全身鏡の前でTシャツを脱いで背中を見た。






 何もなってない……。







 痛みも本当に一瞬だった。





 すっげぇ痛かったけど。





「ん…海斗君…? どうかしたの…?」

「いや、なんでもない。寝てろ」

「うん…海斗君は寝ないの?」



 不思議そうに俺を見つめる美梨亜の目は本来の色に戻っていて薄紫色だ。