「は? なんで」

「ほ、ほら!! 八神さん教えるの上手そうだし…」



 後ろですっごい睨んでるんだもん!!




 陸君からは見えない角度かもだけど。




「俺は美梨亜に聞いてんの。こいつらの喋り方うぜぇし」

「ちょッ!!!」




 うわあああ…そんな睨まないでよー…






 握っていた本をつかむ力が強くなる。



「なーにやってんだよ…んな美梨亜睨むな」




 呆れた顔で首を突っ込んできたのは海斗君。



「か…海斗君……うちら別に睨んでなんか…」




「へぇ? じゃああの顔はなんて表現すればいいのかな? 怒り? 妬み? 俺には笑ってるようには見えなかったけど?」





 顔をかああっと赤くして走り去って行った八神さんたち。





「おい陸。勉強わかんねぇなら俺に聞けよ。美梨亜そんな賢くねぇよ」

「あ? 俺よりは賢いっつーの。つか何でお前に聞かなきゃなんねぇの」




 仲いいのか悪いのか…いまだに謎だよ。