吸血男子

『私は賛成よ? 仲間が増えるなんて素敵じゃない』

「あぁ…あとは本人だな」

『やり方はまだ子供のあなたたちにはきついから…パパと私が行くわ』

「わかった」




 そう言うと電話を切って寝室に戻った。






 うたうたと寝かけている美梨亜の頭を撫でている陸。






 いつもつりあがってる陸の目は優しい目つきになっている。





「陸…?」

「やっぱ…俺こいつ好き…」

「…」

「頑張ってあきらめてやりてぇけどさ…海斗のためにも。俺いつか奪っちゃいそうだし?」

「やらねぇけど」

「俺あきらめないことにした。だから美梨亜に近づきたい…そっちの人間になれるか?」

「あぁ」



 そう言うと陸は嬉しそうにほほ笑む。