川田は、
アクセルを一杯まで踏み込み

速度制限を軽く
越えて、走って行く。

対向車すら、この時間帯は通らないので
気分は悪く無い。

両側には、鬱蒼と緑が生い茂っており
いつかは
それに呑み込まれるのでは
無いか。

と言う錯覚にすら
陥る感じで

川田は、さらにアクセルを押し潰す様に踏み
それに逃げる様に
駆け抜けて行った。