全部終わったよ。
お兄ちゃん。

私は立ちあがると椅子の上に乗り、あらかじめ用意していた天井からぶら下がるロープを首にかける。

…また会えるね。
すぐ行くからね。

椅子を蹴りとばす。
行き場を無くした両足は空中で何度か揺れた後、止まる。

私の意識は大好きな兄の写真を見つめたまま薄れていった。