―――…
そして次の日からあたしはことあることに2人の後をついて回った。
さりげなく。
時には偶然を装って2人の間に入りこみ、ごく自然に邪魔をした。
「凛子さん。今日の帰りよかったら先週できたカフェにでも行かない?」
まず、手なずけるのは大っきらいな女から。
内心うっとおしく思いながらも、都築くんの手前……。仲良くしておくのが一番いいと思ったから。
あくまで上辺だけ。
笑いたくもない笑顔を張り付けて、あたしはあからさまな態度で歩み寄る。
「ええ。いいわね!もちろんよ!悟も連れて3人で行きましょ」
柔らかな笑顔…
……けど、瞳は全然笑ってはいない。