まぁ……でもいいわ。
こうやって知れたんだもの。
しかも運よく向こうから来てくれちゃったんだもん。
これはチャンス到来ってやつよねえ……
「ふふ。じゃあ。明日11時に駅前でね」
あたしは昨日のことを思いだしながらクスリ、都築くんとの電話をきった。
パタン…
まずは第一ステージクリアってとこね。
意外と簡単にOKをもらえて、ますますやる気がでちゃうって感じだわ。
……ま、それもそうね。
だって向こうは断れないんだもの。
『――あのね。昨日の服の弁償代の変わりに明日、もしよかった買い物に付き合ってもらえないかなぁ?』
甥っ子の入学祝いに。
そう言えば、誰だって嫌な気持ちにはならないものよねぇ。