「どうぞ、続けて。あたしはもう綺麗さっぱり吹っ切れてるから気を使わないで」
むしろ清々しいぐらい。
彼の気持ちをあっさり持っていってくれた彼女に感謝状でも贈りたい気分なのだから。
「……で?その美華がどうかしたの?」
「うん、でね。それがさ―……」
内容はこうだった。
先日、街中を歩いてる時に偶然美華と悟の姿を見かけたもう一人の友人、舞子。
その彼女が美華の姿を見た瞬間、それは目を疑うぐらいにビックリしたのだとか。
遠目から見た美華の姿。
それが今までの華やかな姿とはうって変わり、見違えるいほど貧相な雰囲気だったらしい。
「もう本当、ビックリしちゃったわよ!だって、ぜんぜん別人みたいだったんだもん!」
「え―、それ本当にぃ?」
「マジマジ、本当だって。なんて言うかさ―、都築くんに支えられないと歩けないって言うか、マジ覇気がないって感じ?」
「えぇ~…」
「嘘だぁー…」



