自業自得…
まさにそれは彼女にとってふさわしい言葉だと思った。
人の不幸を楽しんできた彼女の神様からのしっぺ返し。
今まで色んな人を泣かしてきた分、今度は自分自身が泣く番なのよ。
ふふ…。
まぁ、せいぜいもがき苦しめばいいんだわ。
これから先、生き地獄のような生活を思う存分味わいなさい。
所詮この世は上手くできてないようでできている。
人を傷つけた分、必ずその報いは自分の元へと返ってくるようになってるんだと改めて納得し、あたしは満面な笑みで大学を後にした。
「――あ、ねぇねぇそう言えば最近あの女の姿見なくない?」
「え?あの女って?」
「ほら、西條美華。男横どり女で有名なあの陰険な女よ」
駅までの帰り道、友人の奈菜の一言で西條美華の話題が持ちあがり、あたしは何気なく耳を傾けた。
「なんかあんまり大学来てないみたいなんだよねぇ」
「へーそうなの?少し前まではうざいぐらいに見かけてたのに?」
「それがさ―。最近都築くんの姿もあまり見かけないんだよねぇ……、って、あ、ごめん凛子!」
悟の名前を口にした途端、しまったと言うように謝られ、あたしはクスッと笑いながら首を横に振った。



