「ありがとう美華。これ、俺のために用意しておいてくれたんだよね?見つけた時すぐにピンときたよ。ああ、これは美華からの俺へのプレゼントだって」
「なっ――」
「美華って案外シャイなんだな。この鍵恥かしくて俺になかなか渡せなかったんだろう?そう言えばあの日、帰り際俺にずっと何か言いたそうな顔してたもんな」
「ちがっ」
それは違う。
まったくの誤解よ。
あの日はただまだ一緒にいたくて、都築くんをどう引き留めようか考えていただけ。
それだけのことで…
「はは。だから恥ずかしがることないよ。美華の気持ちはもう十分分かってるから。美華も俺と同じ気持ち、こうして俺の部屋で一緒に過ごすことを望んでいたんだろう?」
「!?」
――違う。
なにか、違う。
この人なにかが…
「本当嬉しいよ。美華が俺と同じ気持ちでいてくれて」
変だ。おかしいよ。
頬を撫でられたあたしはようやくここで彼の常識外れた異常に気付く。
それは今まで感じたことのない気味の悪さだった。
ゾクリ、全身に鳥肌が立ったあたしは思わず彼の手を払い退ける。



