人のモノ…


うそ…

なんでこれがここにあるの!?


驚きを通りこして、一瞬体がゾクリと震えた。

まるで家具の配置から何から何まであたしの部屋とうり二つのこの光景に、冷静な態度でいられるはずなんかない。



「……ここって、あたしの部屋じゃないわよ、ね?」


一瞬、そんなふうに錯覚するほどこの空間はあたしの部屋そのもに見えてしょうがない。


「ねぇ!都築く――」

「ふっ。ひょっとしてまだ寝ぼけてる?ここは俺のマンションだよ。数時間前まで一緒に飲んでたんじゃないか」

「だったらこれは……っ」

「美華、今日からここが君の部屋だよ。どう?すごいだろう。実はさ、少しでもここにいる間美華にリラックスしてもらいたくて、今朝から友達の引越し業者に頼んでここまで運んでもらったんだよ」

「えっ」


――運んだ?



「いや~ここまで再現するのにけっこう大変だったよ。美華が大学に行ってる間に家具を移動して。
特にあのドレッサー、ずいぶん高価な感じだったから傷がつかないようにするのに細心の注意をはらったしね」