人のモノ…


「ひょっとして、けっこうな頭痛がするんじゃない?」

「……する、けど…」

「やっぱりな、ごめん。完全に俺のミスだ。ほんの少し眠っててもらうはずがこんなことになっちゃって」

「え?眠ってって……」

「でも、心配しなくていいよ。多少体のだるさがあるかもしれないけど、体自体にはなんの悪影響はないから」


クスリ笑った都築くんがあたしの頭をそっと撫でる。

その動きは滑らかで、まるで本当に大事な物を優しく丁寧に撫で上げる感じ。

でも…


「さっきからなに、言ってるの?」


彼から発せられる一つ一つの単語に妙な焦りを覚えるあたし。

だって眠っててもらう、とか、量を間違えたとか、それじゃあまるで


「お酒に何か入れた、の?」


まるで睡眠薬でも入れたような話しかただ。

それに右足に感じる冷たくて硬い感触といい、いったい何がなんだか分からない。



「都築――」

ピッ…


その瞬間、突然部屋の照明がパァっと明るくなった。えっと驚いたあたしは思わず隣の彼を凝視する。