「――美華?」
そんな時、目の前の扉が開いた。
音もなくゆっくり開かれて、そこから都築くんらしき姿がそっと姿を現し、そのまま部屋の中に入ってくる。
「おはよう。やっと起きたんだね」
「あ……」
目の前で立ち止まった人物。それはやっぱり都築くんで思わず安堵の息を漏らしたあたし。
一瞬、もしかしたらまったくの見知らぬ人だったらどうしようと思った不安は一気に解消された。
でも…
「あの……」
「ずいぶんぐっすり寝ていたからビックリしたよ。目覚めのほうはどう?」
「えっと、あたし…、そんなに寝てたの?なんだか途中から記憶がまったくなくて」
「ああ、だろうね。やっぱりちょっと飲ませ過ぎちゃったかな?俺としたことが少し量を間違えたかもしれない。大目に混ぜ過ぎたかもしれないね」
「えっ?」
「それよりほら、ほかにどこか具合の悪いところはない?少し顔が青いようだけど」
ベッドが軽く軋み、都築くんがあたしの隣に腰を下ろす。
彼の言葉に一瞬疑問を感じたけれど、ふいをつくように額に手を当てられたあたしは言葉に躊躇してしまう。



