人のモノ…


あたしは気を落ち着かせ、そのあとゆっくりと立ち上がった。

そして膝についた砂をパンパンとたたき払おうとすると



「――美華!」


背後からこえをかけられて、思わずビクッと体が固まった。


「美華!」


なぜか固まったまま、振り返ることができなかった。

嫌な緊張がはしり、どう反応したらいいか分からない。



ガシッ――


「やっと見つけた。探したよ。こんな所にいたのか」

「あ……」


肩を持たれ、ゆっくり振り変えさせられたあたし。

ドクン…

その姿を見た瞬間、なぜか戸惑い、いつものような笑顔がまったく作れなかった。


「つづき、く……」

「美華、ずっと探してたんだよ。どうしたの?携帯も繋がらないし、さっきから心配してたんだよ?」

「え……」

「ほら、一緒に帰ろうと思って。このあとパスタ食べにいくんだろう?昨日約束したじゃないか」

「え?、あ、うん…」