人のモノ…


でも、まぁ…いいわ。

泣きたいなら泣きなさいよ。

もっともっと泣きなさいよ。

あたしの前で惨めに降参すればいいんだわ。
あなたの泣き崩れた姿を見た瞬間、ようやく本当の意味で、この遊びが終わりを告げるんだから…

さあ、早く……


「っ……」

「あら、どうしたの?我慢しなくていいのよ。この際ひと思いにおもいっきり叫んだら?
後で尾を引かないようにここで綺麗サッパリ流しなさいよ」


悔しい、悔しいって、あたしを睨みつければいいんだわ。

そしてみっともなく我を忘れればいい…

さあ、さあ…



「っっ…う…」


あたしの言葉に煽られるように凛子の震えが一段と大きくなり、あたしはここぞとばかりに笑みを向けた。


「さぁ……」

「う……ふ…ふふふ………はははっ!」


そして凛子の笑い声が大きく空を舞った。