人のモノ…


「ふっ。そんなに好きなら、あんな男あなたに返すわよ。ていうより、あんまりにも期待外れだったからもういらないし」


「っ!!」


「なんかごめんねぇ、邪魔しちゃって。でも、これから復縁でも何でもすればいいじゃない。あたしはもう何もしないから」




ま、せいぜい頑張って!


庶民は庶民同士仲良くやってればいいんだわ。


所詮あたしには関係ないし、


勝手にやってればぁ~って感じ。



「本当、遊び相手にもならなかったわ。あんな男」



パシンッ!



2度目の衝撃と共にあたしは少しだけよろめいて、そして次の瞬間には勢いよく手を振り上げていた。




「きゃっ」



体制を崩した彼女。


たまらず後ずさった彼女に、今度はあたしが鋭い視線を向けた。