人のモノ…


そして驚いて目を見開くと



「あなたって最低ね!」



今まで何のリアクションもなかった女が、鋭くあたしを睨んでいた。



「こんな事して楽しい?少しは罪悪感っていうものを感じないの?」


「ないわ」



無表情で平然とそう答えると、目の前の女が再びぽろぽろと涙をこぼした。


それは悔しそうに。


あたしを叩いた手を握りしめながら、顔をひどく歪めては苦しそうに眉を寄せる。



「あなた歪んでるわよ!」


「それはどうも」



クスリと笑ってみせる。


だから何?っていう顔を向けると、目の前の女が力いっぱい唇をかみしめた。