こんなの初めてだ。
彼の気を引こうとすればするほど、逆にこっちが気持ちを持ってかれそうになる感じ…
「え?そうだなぁ。西條さんのイメージは……やっぱりいつも明るく自身満々に背筋を伸ばしてる所じゃない?」
「え?」
「それでいて煌びやか。いつも周りの注目を浴びていて、そして時々ものすごく大胆で、人を惑わすのが上手くて何事にも動じない感じ?」
ま、そうよね。
それが妥当なところよね?
だってそう見せてるのはあたし…
他人に見下されないよう
自分がいかに優れた人間かを今まで胸張って世間の皆に見せつけてきたんだから……
「――けど、時々なんとも言い難い顔してるけどね」
「え?」
ふと、笑みを落とした都築くん。
あたしの目を見つめて、信じられない言葉を口にした。



