声がかかり、ハッとしたあたし。
その声に目の前の木島の動きも止まり、間一髪、ナイフの刃先が都築くんの顔の前で止まる。
「お前っ、何やってんだよ!遅いと思って見に来たら……正気かよっ!」
駆け寄ってきた男が、慌てて木島の腕に掴みかかる。
その瞬間、少しだけ正気を取り戻した様子の木島。
瞳の奥の殺気が緩み、駆け寄ってきた男にナイフを奪われ拘束されていた。
「くそっ、離せよ!」
「あほか!お前、この次警察沙汰になったらマジで洒落になんねーって!!」
そう言って声を上げた男が木島を壁に押さえ付ける。
――その時、奥から走ってきた別の足音に気付いたあたし。
その音はあたし達の前で止まると、そんな光景を見て唖然としていた。
「おいおい、お前ら何やってんだよ…!」
「は?木島、またお前かよ…」
そんな会話が飛び交い、赤髪の長身の男がふとあたし達に視線を向けた。



