人のモノ…


「やっぱり、あたしが良い人を紹介してあげるわよ。ちょうど先週、あたしが飽きて捨てた男が一人いるから、よかったらどう?」


「は?マジふざけんな!!お前のお下がりなんていらねーよ!」


「あら、そうもったいない。あっちの方はかなりイケるのに」


「んなの知るか!てか、お前本気で何なの!?いったいどういう神経してんだよっ!」



次の瞬間、女があたしの胸元をよりいっそう強く締め上げた。



「マジ、イラつく……」


「あたしは不愉快だわ」


「っ!お前―――」


「もうやめてよ!!」



その瞬間叫び声が聞こえ、隣から華奢な手が伸びてくる。


その手はあたし達の間に割って入り、素早く落ち着かせようと押してくる。