人のモノ…


だけど…


さっきから誰も通らない狭い通路。


それをいいことに、木島の手がひょうひょうとあたしの口を塞いでくる。



「!?」



そのまま強引に抱きすくめられたあたしはビックリして、肩が上がる。



「ちょっ…」


「やべ~お前の顔みてたらムラムラしてきた。マジでしたい。いいからこっちに来いよ」


「っ……!」



体ごと引きずられ、見上げた先は男用のトイレの前。


まさか、ここで!?


この男本気でバカじゃないの!?


体のざわつきが頂点に達したあたしは、勢いよく体を捻り木島を押し返す。



「ちょっ!離し――」


「何やってんの?」




聞こえた低い声。


その声に一瞬木島の動きが止まると、あたしもハッとするように顔を上げた。





この声


もしかして…