人のモノ…


だって、思い出すのはやたらねちっこい長い口づけ。


そして自分よがりな下手くそなセックスばかり。


歴代の男達のワースト1に入るほど、最悪で、最低な男なんだもん。



「ごめん。今時間ないからまた今度ね」



できればもう関わりたくない。


あたしは曖昧な笑顔を向けて、さっさとこの場から去ろうとする。


ていうか、あたしこの男と付き合ってたっけ?


正直そんなもりはないんだけど…


エッチしたのだってたった2回ぐらいしかないし…



「はっ?ちょっと待てよ!何だよその態度は!?」



手を掴んだ彼が素早くあたしを引き寄せる。


話しはまだ終わってないとばかりに、そのまま真っ白な壁に追いやり、あたしと視線を合わせようとする。



「おまっ、ひで~。つれないことすんなって」



うわ。相変わらずうざっ。


顔を近づけられたあたしは、げんなりとして軽い舌打ちを漏らしそうになる。