連れて来られたのは大学のあまり人気のない裏庭。
カツカツともの静かに私の前を歩く凛子。
その背中からは当たり前だけど、心地いいオーラなんて感じやしない。
「ねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど、あなたって悟のことが好きなの?」
振り返った凛子の表情…
あらら。難しい顔しちゃって。
これじゃあ綺麗な顔も台無しねぇ…
「え?私が?」
そんなことを思いながらも目をパチパチさせる。
ブルーの少し派手目なアイシャドー
だけど、それは嫌みなく彼女にとても馴染んでいて、何だかそれがとてもしゃくに思えた。
「どうなの?あなたって悟のこと……」
「―――」
ほらね、想像通り。
ていうか、今更?
なんだか急過ぎて逆にこっちがなぜ?って。聞き返したくなっちゃうぐらいだけど…