その笑顔は反則、




たった5分くらいの会話が

私には1時間に感じさせた。



「それじゃ。」

と言って彼は去っていった。



いつの間にか握りしめていた拳を広げる

「……汗かいてるし、」




トイレを済ませそそくさと部屋へ戻った



部屋に入る前になおと目が合う。


別に悪いことしたわけじゃないのに

気まずさを感じる。



「あ、ゆきちゃんやっほ! 準備終わったの〜?」



「あ…と、少しなんだ〜、だから行くね。」


「そっか! 帰りのバス隣だしたくさん話そうね」


「うん……っ」




そうだった、帰りのバス隣なんだ。

別に川崎くんが言ってたこと

言うつもりなんかないけれど……