真っ青な空と真っ白な入道雲

そして留まることを知らない

―俺の日焼け止めの混じる汗

2004年6月1日 火曜日

「…アイス食いてぇな~…」

そんな事を考えながら、俺は
持ってくるよう担任に頼まれ
たプリントの山を抱え、4階
まで続く階段を登っていた。

【岡田 純平】―高校2年

勉強が出来ないという訳では
ないが、出来ることもない。

スポーツが特別出来ない訳で
もないが、出来る事もない。

学校1のモテ男という訳でも
ないが、モテない事もない。

とにかく中途半端な人間で、
他の男と同じく、夏休みを控
え、彼女がいない事に焦りを
感じている今日このごろ。

「は~…。まじしんどいし」

ふと、天井の窓を見上げれば

限りなく広がっている、

青い空、そして白い入道雲。

耳に絶え間なく響くのは、

バットが奏でる、金属音。

何かのドラマか漫画のような
6月初めの昼下がり。

―俺は君に出会ってしまった