「え、瑠榎さん…?」



懐かしい倉庫の扉を開ければ1人に気づかれ、その声に全員がこちらを向いた。



「よ、よぅ…」



多くの目に耐えられず、少し後ずさりをしながら右手を挙げた。

ポカンとしたみんなから次にどんな言葉が出てくるのかが怖くて少しずつ後ろに下がって行く。



「総長!!!」

「うわあ!!」



急に大きな声がしたと思えば、今までポカンとしてたみんなが、嬉しそうな顔をして駆け寄って来てくれる。



「戻ってきてくれたんですか!?」

「喧嘩教えてください!」

「総長いてこその黒龍ですよ!」



厳つい奴らが嬉しそうな笑顔で周りを囲んでくれて、戻ってきてくれたのかと聞いてくれる。

こんなに嬉しいことはない。



「落ち着け」



嬉しくて笑顔になりながらも騒がしい奴らを落ち着かせる。



「まだ、戻らせてもらうか決めてない」

「え…」



明らかにがっかりしたような様子の奴らに私はまた少し安心してしまった。