「私のことは朔って呼んでね」
「あ。うん」
声をかけられて朔を見れば、また笑顔が目に入る。
いつもこんなに笑っているんだろうか。
疲れないのかな?
そんなことを思いながら、ニコニコと笑っている朔を見ていると、ギイ…と扉が開く音が聞こえた。
「さっくーっ!」
「遊びにいかねえ?」
朔に話しかけながら入ってきたのは、茶髪の爽やかなイケメンくんと金髪のイケメンだけどチャラ男くん。
「あ。悠斗と來輝。今日はパス」
「ざーんねん!!」
私に気を止めずにどんどん会話を進めていく3人。
「あれ、この子誰??」
あ、茶髪の人に気づかれた。
「ん?私の友達」
友達。
自分のことをそう紹介してもらうのは記憶にある限りは初めてだ。
どこかくすぐったくて、なんだか温かい気持ちになった。

