「もうすぐ期末テストだねー…」
お昼休み、屋上に集まり4人でご飯を食べていると、朔が嫌そうに呟いた。
「そうだな」
「まあ、お前は日々サボってるから勉強しないと蘭帝のバッヂ取られるな」
「うるさい!」
襟に付いている蘭帝のバッヂを握って威嚇する朔。
それに比べて悠斗と來輝くんは特に嫌そうな様子はなく、普段から勉強しているんだとわかった。
「ねぇ!瑠榎!嫌じゃんね!」
散々2人に言われたのか、私に助けを求める。
「そうだねー。でも、私は次のテストは楽しみかな」
「瑠榎まで!?」
「まあ、ね」
私が楽しみにしているとは思ってもいなかったのか、驚いている朔に笑顔を向けた。
「そういえば、この中で誰が1番賢いの?」
「ん?悠斗じゃね?」
「あぁ。この前の中間は俺が1位だったな」
來輝くんの答えに謙遜する様子もなく、さらりと答えてくれる悠斗。
「その次が俺。悠斗には勝てねぇんだよなあ」
「でも來輝、2位だったじゃん」
「悠斗以外に負ける気しねぇよ」
「ま。期末はがんばれ」
「余裕かよ!」
「余裕じゃねぇよ」
チラリと私を見た悠斗は小さくため息をついてから、食べていたパンを頬張った。
「?」
「なんだ?」
その様子に私と來輝くんは不思議そうな顔を見合わせた。

