「そっか…。あんまり抱え込みすぎるなよ?」
「うん」
そんな私に深くは聞かないでいてくれるこの人にすごく安心感を覚える。
「しんどくなったら話、聞いてくれる?」
「当たり前だろ」
「ふふ…ありがとう」
即答してくれた悠斗の言葉で私は1人じゃないと思う事ができて、少し気が楽になった。
「そういえば、退院はどうなった?」
「ああ…。すぐ動くから傷が完全に塞がるまで入院だって」
少し口を尖らせながら伝えれば、悠斗は困ったような笑顔をみせてくれた。
「そっか」
「まあ、すぐ塞がるだろうし。別にいいけど」
「早く退院できたらいいな」
「うん」
優しい笑顔につられて私も悠斗に笑顔を向けた。
早く学校に戻りたい。
悠斗と朔と來輝くんと思い出をたくさん作りたいと思ってしまったから。
「退院したら、いっぱい遊んでね」
「当たり前。朔なんて瑠榎と何するか今から考えてたぞ」
「楽しみだなあ」
学校でこんなに大切だと思える人ができるなんて思ってもいなかった。
それからは悠斗と楽しい話をして過ごした。

