翌日、朔達から連絡を受けたらしい黒龍の奴らが病室に押しかけてきた。
類はずっとオロオロしていて、隼人は泣きながら私の名前をずっと呼んでいた。
悠斗は変わらず用事のない日は毎日来てくれて、朔や來輝くんも頻繁に来てくれ、黒龍の奴らは入れ替わりで毎日誰かが病室に来てくれた。
お兄ちゃんは毎日、少しの時間でも会いにきてくれて暇する事なく入院生活が続いていた。
「うん。傷も塞がってきたね」
主治医の先生が傷を見て優しい笑顔を向けてくれた。
「退院してもいいですか」
「もうちょっとだね〜」
包帯を巻き直しながら変わらない調子で返事が返ってくる。
「え」
「だって君すぐ無茶するから完全に塞がるまで退院させられないよ」
はい、できたと綺麗に巻かれた包帯を軽くポンっと叩かれた。
「うぐ…」
そりゃ、動かすなと言われた左腕を頻繁に動かしたり、痛み止めのお陰で左肩やられたの忘れて肩凝ったなーって肩の体操したりしちゃってましたけど。
「あと、痛み止めなくても不安にならない程度に回復してもらわないと退院させられないね」
まだ安静にしといてね、と言い残して私の病室から去っていった。

