「話を聞く限りでは私は2人にものすごく怒られる予感がするのですが」
「そうだろうな」
あっけらかんと返事をしないでいただけますかね!?
「もちろん助けてくれるんだよね?」
「ん?」
「え?」
なに、その笑顔。かっこいいけど。
「助けてくれるよね?」
「好きなもの買ってきてやるくらいならしてやる」
もう一度聞くと、変わらない笑顔でさらりと答えてくれた。
「くそう…!」
逃げれない時にこんな事をするなんて卑怯だ…!
「ま、あいつらもあいつらなりに悩んでたんだし。怒られるくらい甘んじて怒られとけ」
どこか優しい目が私を捉えて、思わず逸らしてしまった。
そして、朔と來輝くんの顔で思い浮かんだのは傷つけてしまった時の顔。
「うん…そうだね」
怒られるくらいの罰、可愛いもんだよね。
「じゃあ、明日はケーキ持ってきてね」
「はいはい」
それからは明日が怖いような、楽しみのような複雑な気持ちで悠斗となんでもない話をして過ごした。

